倉庫 ブログ記事
9割が見落とす店舗選びのポイント

店舗やテナントを探す際、多くの方が最初に気にするのは、立地・家賃・広さ・外観などではないでしょうか。
もちろん、これらは店舗選びにおいて非常に重要な条件です。
しかし、実際に店舗経営を始めてみると、「契約前に確認しておけばよかった」「こんな問題があるとは思わなかった」と後悔するケースがあります。
その原因の一つが、物件を選ぶ際に見落としがちな条件です。
例えば、駐車場の使いやすさ、看板の設置場所、設備の容量、営業時間の制限、退去時の原状回復などは、内見時にはあまり意識されないことがあります。
ところが、こうした条件は開業後の集客や営業コスト、経営の継続に大きく影響する可能性があります。
今回は、店舗・テナント選びで見落としやすいポイントと、契約前に確認しておきたい重要事項を解説します。
1.駐車場の台数だけでなく「使いやすさ」を確認する
店舗を探す際、駐車場の有無や台数を確認する方は多いと思います。
しかし、実際には駐車場があるだけでは十分とはいえません。
例えば、次のような問題が考えられます。
駐車スペースが狭く、車を停めにくい
大きな車では出入りが難しい
駐車場から店舗まで距離がある
前面道路の交通量が多く、出入りしにくい
お客様用と従業員用の区分が曖昧
他のテナントと駐車場を共用している
特に、地方都市では車で来店するお客様が多い業種もあります。
美容室、飲食店、学習塾、整体院、物販店など、業種によって必要な駐車場の条件は異なります。
例えば、予約制の美容室であれば、同時に来店するお客様の人数やスタッフの車両台数も考慮する必要があります。
物件を内見する際には、駐車場の台数だけでなく、実際にお客様が利用しやすいかまで確認しておきましょう。
2.看板を設置できる場所があるか
店舗の存在を知ってもらうためには、看板や店舗サインが重要になります。
特に、通りがかりのお客様の来店を期待する業種では、店舗の場所が分かりやすいことが集客につながります。
しかし、物件によっては看板の設置場所や大きさに制限がある場合があります。
例えば、
建物の外壁に看板を設置できない
道路から見える位置に看板を出せない
袖看板の設置が認められていない
共用部分への広告物設置に制限がある
看板設置に貸主や管理会社の承諾が必要
といったケースです。
物件の立地が良くても、店舗の存在を十分にアピールできなければ、集客面で不利になる可能性があります。
また、看板を設置できる場合でも、別途工事費用や使用料が必要になることがあります。
契約前に、どこに、どの程度の大きさの看板を設置できるのか確認しておくことが大切です。
3.電気容量が足りるか確認する
意外と見落とされやすいのが、電気容量です。
物件に電気が通っていても、希望する業種に必要な電力を確保できるとは限りません。
例えば、飲食店では厨房機器や冷蔵庫、空調設備などを同時に使用します。
美容室ではドライヤーや給湯設備、空調などを使用するため、必要な電気容量を事前に確認する必要があります。
また、業種によっては大型の機械や特殊な設備を導入することもあります。
電気容量が不足している場合、増設工事や設備変更が必要になる可能性があります。
確認しておきたいポイントは次のとおりです。
現在の電気容量
希望する設備を同時に使用できるか
電気容量の増設が可能か
増設工事の費用負担は誰になるか
電気設備の工事に貸主の承諾が必要か
契約してから電気容量の不足が判明すると、追加費用や開業スケジュールに影響する可能性があります。
内見時には、希望する業種や導入予定の設備を不動産会社に伝え、必要な確認を進めましょう。
4.給排水・排気設備が業種に対応しているか
飲食店や美容室など、水を使用する業種では、給排水設備の確認が欠かせません。
特に飲食店の場合、厨房の位置や排水設備、グリストラップ、排気設備などが営業に影響します。
例えば、以前は事務所として使用されていた物件を飲食店として利用する場合、厨房設備や排気設備を新たに設置する必要があるかもしれません。
また、建物の構造や配管の状況によっては、希望する位置に設備を設置できない場合もあります。
確認したい項目は次のとおりです。
給水・排水設備の位置
排水管の容量や状態
グリストラップの設置状況
排気ダクトの設置可否
臭いや煙が周辺に影響しないか
設備工事に必要な承諾や条件
設備が整っていると思って契約したものの、実際には追加工事が必要だったという事態を避けるためにも、契約前の確認が重要です。
5.営業時間や営業内容に制限がないか
物件によっては、建物の管理規約や賃貸借契約、周辺環境などによって、営業時間や営業内容に制限が設けられている場合があります。
例えば、夜遅くまで営業する飲食店を計画していても、建物のルールによって営業時間に制限があるかもしれません。
また、音や臭いが発生する業種では、近隣への影響についても考える必要があります。
特に確認しておきたいのは、次のような内容です。
営業可能な時間帯
定休日や休業日に関する条件
音や振動に関する制限
臭いや煙に関する制限
酒類提供や深夜営業に関する条件
業種や営業内容に関する貸主の承諾
希望する業種で物件を使用できるかどうかは、必ず事前に確認しましょう。
なお、賃貸借契約上の使用条件を満たしていても、営業に必要な許認可が取得できるとは限りません。
業種に応じて、行政機関や専門家への確認も必要です。
6.共益費・管理費・その他の固定費を見落としていないか
物件を比較する際、家賃だけを見て判断してしまう方もいます。
しかし、実際に毎月支払う費用は家賃だけではありません。
例えば、次のような費用が発生する場合があります。
共益費・管理費
駐車場代
看板使用料
ゴミ処理費用
セキュリティ費用
空調設備の保守費用
その他の施設利用料
家賃が安く見える物件でも、これらの費用を合計すると、別の物件より毎月の負担が大きくなることがあります。
また、電気・水道・ガスなどの光熱費も、店舗の規模や設備によって変わります。
物件を比較する際には、家賃だけでなく、毎月必要となる固定費を合計して判断しましょう。
本当に比較すべきなのは、家賃の安さではなく、営業を続けるために毎月いくら必要なのかという点です。
7.退去時の原状回復費用を確認していない
店舗出店では、入居時の初期費用や内装工事費に注目しがちです。
しかし、意外と見落とされやすいのが退去時の原状回復費用です。
店舗やテナントの場合、契約内容によっては、退去時に内装や設備を撤去し、一定の状態まで戻す必要があります。
例えば、次のような費用が発生する可能性があります。
内装や造作物の撤去費用
看板の撤去費用
厨房設備や空調設備の撤去費用
床・壁・天井などの修繕費用
廃材の処分費用
特に、内装を大きく変更する場合や、造作物を多く設置する場合は注意が必要です。
契約時には、退去時にどこまで撤去する必要があるのか、設備や造作物を残せるのか、原状回復の範囲はどこまでなのかを確認しておきましょう。
入居時の費用だけでなく、将来的に退去する場合の費用まで考えておくことが大切です。
8.周辺環境を時間帯ごとに確認していない
物件の内見は、日中に行うことが多いと思います。
しかし、日中の環境が良くても、夕方や夜間、休日になると周辺の状況が大きく変わることがあります。
例えば、
昼間は人通りが多いが、夜は人が少ない
平日は賑わっているが、休日は閑散としている
夜間は周辺の店舗が閉まり、暗くなる
近隣の駐車場が混雑する
周辺施設の営業時間と店舗の営業時間が合わない
といったケースです。
特に、飲食店や夜間営業の店舗では、夜の周辺環境を確認することが重要です。
また、学習塾や習い事の施設などでは、子どもが通う時間帯の交通量や安全性も確認したいポイントです。
可能であれば、営業を予定している時間帯に現地を訪れ、実際の環境を確認しておきましょう。
9.将来的な周辺環境の変化を考えていない
店舗は、一度契約すると簡単に移転できるものではありません。
そのため、現在の周辺環境だけでなく、将来的な変化についても考えておく必要があります。
例えば、近隣の大型商業施設が閉店したり、主要な道路の交通状況が変わったり、周辺に競合店舗が増えたりする可能性があります。
また、建物の老朽化や大規模修繕などが、営業に影響することも考えられます。
もちろん、将来の変化をすべて予測することはできません。
しかし、周辺の開発計画や道路計画、近隣施設の状況など、事前に確認できる情報はあります。
長期間営業する予定であれば、現在の条件だけでなく、将来的な営業環境についても確認しておくと安心です。
10.物件の契約条件と開業スケジュールが合っていない
最後に確認しておきたいのが、契約開始日と開業予定日の関係です。
物件が見つかると、できるだけ早く契約して開業準備を進めたいと考える方も多いでしょう。
しかし、契約開始日からすぐに営業できるとは限りません。
内装工事や設備工事、看板設置、備品の搬入、行政への申請など、開業までにはさまざまな準備が必要です。
例えば、工事の許可や業者の手配に時間がかかった場合、営業を開始できない期間も家賃が発生する可能性があります。
そのため、契約前に次の点を確認しておきましょう。
契約開始日はいつになるのか
内装工事はいつから可能なのか
工事内容について貸主の承諾が必要か
開業までに必要な工事期間はどれくらいか
許認可や検査に必要な期間はどれくらいか
開業予定日までの家賃負担はいくらになるか
物件を契約する前に、開業までのスケジュールを具体的に組んでおくことが重要です。
店舗選びで失敗しないための契約前チェックリスト
ここまで紹介したポイントを、契約前に確認できるようにまとめました。
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 駐車場 | 台数・広さ・出入りのしやすさ |
| 看板 | 設置場所・大きさ・使用条件 |
| 電気設備 | 電気容量・増設の可否 |
| 給排水 | 配管・排水能力・設備の状態 |
| 排気設備 | ダクト・換気・臭いへの対応 |
| 営業条件 | 業種・営業時間・音や臭いの制限 |
| 毎月の費用 | 家賃・共益費・駐車場代・その他費用 |
| 退去条件 | 原状回復・撤去費用・解約予告 |
| 周辺環境 | 時間帯別の人通り・交通量・競合 |
| 開業スケジュール | 工事期間・契約開始日・開業予定日 |
すべての項目が、どの業種でも同じように重要になるわけではありません。
飲食店、美容室、物販店、事務所など、業種によって優先順位は変わります。
自分の事業に必要な条件を整理し、優先順位をつけて確認することが大切です。
まとめ|物件選びは内見だけで終わらせない
店舗・テナント選びでは、立地や家賃、広さなど、目に見える条件に意識が向きがちです。
しかし、実際に営業を始めてから問題になるのは、内見時には気づきにくい部分であることも少なくありません。
駐車場が使いにくい
看板を思った場所に設置できない
電気容量が不足している
給排水や排気設備に問題がある
営業時間や業種に制限がある
毎月の固定費が想定より高い
退去時に多額の費用が必要になる
周辺環境が営業スタイルに合っていない
開業までに想定以上の時間がかかる
こうした問題は、契約前に確認することで、リスクを減らせる可能性があります。
店舗出店で大切なのは、条件の良い物件を見つけることだけではありません。
その物件で予定している事業が実現できるのか、無理なく営業を続けられるのかを確認することです。
内見で気に入った物件が見つかったときこそ、一度立ち止まり、見落としている条件がないか確認してみましょう。
契約前の小さな確認が、開業後の大きなトラブルを防ぐことにつながります。
BRUNO不動産では
BRUNO不動産では、店舗・テナントのご紹介だけでなく、立地、家賃、初期費用、設備、契約条件などを確認しながら、お客様の事業計画に合った物件探しをサポートしています。
「希望する業種で営業できるか確認したい」「内装工事ができる物件を探したい」「駐車場や看板の条件も重視したい」など、店舗出店に関するご相談も承っております。
物件の見た目や家賃だけでは分からない部分まで確認し、開業後のことも考えた物件選びを一緒に進めていきましょう。





















